【中国という猛毒】ヒラリー氏落選は日本にとって好都合 「抗日」米中共闘の象徴的存在

 

 

ヒラリーには新大国関係と言う毒が付きまとった。

 

【中国という猛毒】ヒラリー氏落選は日本にとって好都合 「抗日」米中共闘の象徴的存在

2016.11.15

http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20161115/frn1611151700007-n1.htm

 


クリントン氏の敗北は、日本にとって幸運だったのか(ロイター)

 

★(1)

 下馬評とは異なる番狂わせ(?)で、第45代米国大統領に、共和党のドナルド・トランプ氏が選ばれた。いくら暴言・迷言を吐こうが、大メディアにたたかれようが、トランプ支持者は容易に変心しなかったらしい。

 そして、大統領選と同時に行われた連邦下院議員選挙では、民主党マイク・ホンダ議員(75)が、カリフォルニア州17区で落選した。

 慰安婦問題をめぐる日本非難決議を主導した“反日議員”として知られるホンダ氏は長年、中国系米国人らによる反日団体「世界抗日戦争史実維護連合会」(抗日連合会)」のメンバーとズブズブの関係にあった。

 昨年8月15日、サンフランシスコ市のチャイナタウンに「抗日戦争記念館」が開館したが、ホンダ氏も開幕セレモニーに参加し、創設メンバーにも名を連ねていた。

 そんな議員の落選に「やれやれ」と言いたいところだが、ぬか喜びか。同選挙区で当選した民主党のロウ・クハナ氏(40)は、ホンダ氏以上の「反日媚中」らしい。とすれば、反日議員の世代交代でしかない。

 ちなみに、中国国外で初となる抗日戦争記念館の創設者で名誉館長は、81歳のフローレンス・ファン(中国名・方李邦琴)という女傑だ。中国で生まれ、台湾の政治大学を卒業して米国へ移民した彼女と夫(死去)は中国国民党系だ。出版業を営んでいたが、1990年代に江沢民(元国家主席)派の黄菊副首相の娘を息子の嫁にもらう。以来、「国共聨姻」(=国民党も共産党も食う)と揶揄されながら、地元メディアを次々と買収し大躍進していった。

 このファン氏と、民主党ヒラリー・クリントン国務長官は、米中教育関連の基金会などで繋がっている。実は、「抗日」「歴史戦」で米中共闘が本格的に再開したのは、ビル・クリントン大統領の時代だった。

 

江氏が権勢をふるう中国に98年6月、米大統領として9年ぶりに公式訪問したのがクリントン大統領である。妻のヒラリー氏とともに、財界人1200人を引き連れて訪中した。9日間という最長の中国滞在に、日本メディアが「ジャパン・パッシング」(日本無視政策)と非難したことは記憶に残る。

 その訪中で、クリントン大統領が最初に降り立ったのは、北京ではなく西安陝西省)だった。

 前年に江氏がハワイ・真珠湾を訪れ、「ファシストの侵略に対して中米両国民は肩を並べて戦った」と演説した。その返礼として、「西安事件」で知られる国共合作のシンボル的な西安に降り立ったとされる。

 かれこれ20年、米政界や財界、学界などは主に江派との癒着を深めてきた。その象徴的存在がクリントン夫妻であり、ヒラリー氏だったのだ。

 中国では習近平国家主席が「核心」と位置づけられ、国内外の江派は徹底的に粛清される最中にある。「トランプ大統領」の誕生で、米中関係はいかに? 日本にとって、悪いことばかりでもなさそうだ。

 河添恵子(かわそえ・けいこ) ノンフィクション作家。1963年、千葉県生まれ。名古屋市立女子短期大学卒業後、86年より北京外国語学院、遼寧師範大学へ留学。著書に『豹変した中国人がアメリカをボロボロにした』(産経新聞出版)、『世界はこれほど日本が好き』(祥伝社)、共著に『国防女子が行く』(ビジネス社)など。