差し詰め、百田尚樹氏は、北畠親房、水戸光圀と言う所か!

 

 

差し詰め、百田尚樹氏は、北畠親房水戸光圀と言う所か!

 

1941128日の真珠湾奇襲を持って始まる「大東亜戦争・・・・・・

確かに、筆者は落第生である。付け焼刃か、印象操作か、不確かではあるが。

 

北朝鮮の国連制裁決議は経済制裁から成立している。

米国政府が日本人隔離政策を執り、

442連隊が米国史上最強の連隊戦闘団である事も事実である。

米朝交渉の核心も原爆とミサイルである。対して金王朝の維持が希望である。

 

ネット右翼なる者は、何処にいるのだろうか?

正しくは、日本国民であろう。

筆者は此処でも間違っている。

信頼されないのも、当然だと実感する。

説明不足があるので、赤字で挿入した。

 

戦後GHQ戒厳令が朝鮮進駐軍に向けられたのは事実である。

3.11で、悪夢党政権が戒厳令を出せなかった原因とも推測されている。

 

2019/07/11 9:00

ネット右翼が『日本国紀』を絶賛するワケ 右派の"通史"という点が新しかった

PRESIDENT Online

https://president.jp/articles/-/29200

 

 

歴史学者網野善彦氏らによる全26巻からなる日本通史の決定版『日本の歴史』(講談社)である。全26巻を読破するのは流石にしんどい、という諸君でも、最低でも第00巻『日本とは何か』(講談社)だけでも絶対に読んでおかないと授業についてこられないから読め、という「命令」が来た。

 

百田尚樹著『日本国紀』(幻冬舎

図に示した通り、ネット右翼が興味関心を持つ日本史の時代区分は、簡潔に言えば、7世紀以前の「神話・神代の時代」と、1940年代の「大東亜戦争期」、そして「戦後混乱期」の3つしかない。

 

ネット右翼が大好きな「遊就館思想」

2)「大東亜戦争期」にたいする肯定的総括

1941128日の真珠湾奇襲を持って始まる「大東亜戦争」は、日本のアジア侵略ではなく、アメリカ等(ABCD包囲網)の圧迫を受けて、日本がやむなく実行した自存自衛の戦争であるというのが、ネット右翼全般にみられる「常識」である。

主敵は大英帝国であり、米国は副敵。移民制限、日米交渉が本質。

しかし実際の「大東亜戦争」の大義である欧米植民地からのアジア解放というのは名目上の大義に過ぎず、現実にはアメリカとの持久戦のため、東南アジア一帯から算出される、石油、ゴム、ボーキサイト希少金属、砂糖、米、穀物類などの収奪が目的であった。※残留日本兵を説明する事は不可能。

バリクパパン、パレンバン等の良質の油田を保有する蘭印(オランダ領インドネシア)が大東亜会議(1943年)以降も、大日本帝国の直轄地として独立を許されなかったことが、「大東亜戦争」の真の目的がアジア解放という美辞麗句ではなかったことの証左である。

ネット右翼はこの、「大東亜戦争はアジア解放のための聖戦であった」という「遊就館思想」が大好きである。そして当時タイ王国等を除いて欧米列強の植民地であった東アジアから、白人を追放したとする。それなのに、日中戦争では同じアジア人国家である中華民国(国民党)を侵略し、その臨時首都・重慶を無差別に盲爆したことから、アジア各地の独立運動家らから「日本による、同じアジア人同胞に対する侵略行為」として非難の声明が出されていたという不都合な真実については、「日本の中国進出は、コミンテルンの陰謀であって日本は決して中国を侵略したわけではない」という陰謀史観に逃げる。

居留民の保護など、支那の治安維持が主目的、支那には国家が無かった。租借地

この陰謀史観がいかに出鱈目であるかは実証史学の権威である秦郁彦氏によってつまびらかにされていること(参照:『陰謀史観』新潮社)であるが、ネット右翼は秦の本を読まないので、いつまでたってもありもしない「コミンテルン謀略説」で、日中戦争における「同じアジア人国家への侵略」を侵略ではない、として頑なに否定し続けるのである。

「日本はアジアの人びとと戦争はしていない」とドヤ顔で断言

くだんの『日本国紀』もこのネット右翼の「大東亜戦争」前夜の史観を完全にトレースし、「暗躍するコミンテルン」(P.365366)として記述している。「日中戦争の原因はコミンテルンにあった」とは、歴史学科のレポートに書けば即座にD(落第)を喰らうレベルのものだ。独ソ戦

それほど、コミンテルン幻想・コミンテルントンデモ論はネット右翼や保守・右派界隈に地下茎のごとく広がっており、それは『日本国紀』も例外ではないのだ。ちなみにコミンテルン第三インターナショナル)は第二次大戦の最中、1943年に解散した。いったい彼らはなにと戦っているのだろうか?

続けて百田は「大東亜戦争」において「日本はアジアの人々と戦争はしていない」(P.391)、とドヤ顔で断言している。だが、すでに1940年代の独立をアメリカから約束されていたフィリピンコモンウェルス(フィリピン独立準備政府)は当時、フィリピン国軍を有し、アメリカ軍と共同して侵攻する日本軍と戦い、コレヒドール要塞陥落まで日本軍に対し徹底的に抵抗したのだから、「日本がアジアの人々と戦っていない」という記述自体がまったくの誤りである。さらに、1944年のインパール作戦失敗以降、ビルマの対英戦線において日本軍劣勢を感じ取ったアウンサン将軍は、抗日戦線を組織して日本軍と戦う道を採った。

独立運動家スバス・チャンドラ・ボースが指揮した「インド国民軍」 郷土防衛義勇軍(Pembela Tanah Air:PETA

このような基礎的な歴史事実は、前述した「神話・神代の時代の天皇親政の慈悲深さ」と同じくして、ネット右翼が一切黙殺する歴史事実であり、そしてやはり『日本国紀』でも一切黙殺されている歴史的事実である。この程度の水準にとどまる近代史の歴史認識は、歴史学科以外の大学1年生程度の範疇を超えないものであり、場合によっては高校生程度である。この史実に基づかない殴り書きが「日本史の通史」とは、笑わせる。

 

「日本人に罪悪感を与える計画」があると主張

3)いわく「WGIP」に対する批判的総括

ネット右翼金科玉条のように言いふらすのが、戦後、連合軍(米軍)が日本を占領した際に、「大東亜戦争は日本の罪であり日本が悪いことをした」という事実を人民の末端まで刷り込ませることを目的とされて実行したという「WGIPウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム)」の存在である。これにより、戦後の日本人は戦前の翼賛的で軍国主義に染まった日本が悪いと洗脳され、それがこんにちに至るまで、日本がアジア各国(中・韓・朝)に謝罪し続ける根源となっていると説く。WGIP焚書7700冊。

実際に『日本国紀』にも、「(WGIPは)戦争についての罪悪感を、日本人の心に植え付けるための宣伝計画」(P.421)と明記してある。

しかしWGIPなる「計画」が実在した資料的事実は存在していない。しかし確かに戦後、日本を占領したGHQは、「忠臣蔵」「チャンバラ劇」などの民間の娯楽を禁止した。なぜなら「仇討」や「闘争」という概念が、日本の大都市を焼け野原にし、2発の原子爆弾で無辜の一般日本人民を殺戮したアメリカ軍に対する報復や憎悪心を惹起させるのではないか、というGHQの懸念があったためである。

ネット右翼陰謀論をトレースする『日本国紀』

仮にこの「WGIP」という、日本人に罪悪感を与える計画というのが存在していたとしても、それはまったく成功していない。なぜなら1952年、サ条約(サンフランシスコ講和会議)において日本の独立が回復されると、即座に日本の大衆芸能業界は「忠臣蔵」や「チャンバラ劇」、そして「広島・長崎原爆の実相の公開」に踏み切ったからである。※戦争は4年半、占領は7年。

日本人が約7年間におけるGHQの占領期間で「WGIP」により罪悪感を植え付けられていたなら、到底こういった動きは出てこない。ネット右翼も『日本国紀』の記述の中にも、「WGIP」というネット右翼が用いる古典的概念を前提として記述がなされているために、日本が主権を回復した以降の民間文化の動きに関してはまったくの盲目である。

にもかかわらず、ネット右翼は「WGIP」という陰謀論を平気で流布し、『日本国紀』の記述はそれをことごとくトレースしている。そしてお決まりの、戦後混乱期における朝鮮半島出身者の乱暴狼藉(実際には、この中には多数の日本人が関与していた。が、その事実は無視されている)に言及しているのは、『日本国紀』でも全く同じである。満州離脱逃避行、朝鮮半島逃避行。朝鮮進駐軍阪神暴動事件でGHQ戒厳令を発布。

出版業界の成功事例となった

事程左様に、「神代」「大東亜戦争期」「戦後混乱期」の三つの時代・時期にしか興味を示さないネット右翼に対して、これまで出版業界は、この三つの時代・時期に即応した書籍を、いたずらに集中・乱打することによって、ネット右翼の欲求を穴埋めしてきた。事実これは「そこそこ」商業的に成功してきた。

しかし「日本史の通史(自称)」という長いスパンでの俯瞰本は、『日本国紀』がほぼはじめてである。古代から近世をふくむ長い期間で、百田にとって都合の良い記述を野放図に書きなぐった『日本国紀』は、これまで上記三つの時代・時期に的を絞って書籍を刊行してきた出版業界にとってはまさに台風の目であり、灯台下暗しともいえる成功事例であった。

日本国紀』の感想・レビューを見ても、「日本ってやっぱりすごいんだと思いました!」もしくは「日本人に生まれてよかったと思います!」という2系統ばかりである。ネット右翼は、「日本通史(自称)」に対して論評するだけの体系的な日本史知識を持たないから、このような反応しかできないのである。彼らの日本史知識が、穴だらけの虫食い状で、どれだけ修復不可能なものであるかを物語っている。

どんなに百田の個人的趣向に偏った歴史観であっても、虫食い状の知識しか持たず、これまで「通史」に触れることのなかったネット右翼喝采を持って迎えられるのは、考えてみればおかしなことではない。

おそらく、『日本国紀』の商業的成功を奇貨として、また別の右派系論客が、ウィキペディアで探索した程度、つまり高校3年生~(歴史学科以外の)大学1年生程度の教養水準を対象とした「日本通史」を書くものと推測されるが、それらは児戯に等しいものとなるであろうことを今から予言しておく。

古谷 経衡(ふるや・つねひら)
文筆家
1982
年生まれ。保守派論客として各紙誌に寄稿する他、テレビ・ラジオなどでもコメンテーターを務める。2012年に竹島上陸。自身初の小説『愛国奴』(駒草出版)が話題。他の著書に『女政治家の通信簿』(小学館)、『日本を蝕む「極論」の正体』(新潮社)、『「道徳自警団」がニッポンを滅ぼす』(イースト・プレス)他多数。近著に『日本型リア充の研究』(自由国民社)。