米韓演習中に北ついに挑発!軍事的な対抗措置も 中国も交え一触即発の緊張感
国会では依然として、森友学園問題が質疑されているが、日本国民の安危に関わる重大事である。
この点を質問に据えない民進党の立場は、政局御大事と見られる。
米韓演習中に北ついに挑発!軍事的な対抗措置も 中国も交え一触即発の緊張感
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20170308/dms1703080830003-n1.htm
トランプ政権が誕生して初めてとなる米韓軍事演習が1日に始まった。昨年の演習には、米軍約1万5000人、韓国軍約29万人が参加したが、今年はそれより大規模になり過去最大となる予定だ。
トランプ政権になったことで米国のアジア戦略も大きく変更しそうだ。オバマ前大統領は当初、中国の海洋進出に対してそれほど反発するでもなく、極端にいえば黙認する形だった。
その後、南シナ海での中国の軍事的な動きが急速に進むと、かなり警戒するようにはなったが、当初の中国に対する寛容的な政策が、北朝鮮の核・ミサイル開発を助長させたといっていいだろう。
一方、トランプ大統領は、選挙期間中、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と話をしてもいいと発言したことで、対話路線かと思われた。しかし、今では「(正恩氏は)チャンスを逃した。もう遅い」と言い切っている。
先日行われた日米首脳会談で、中国や北朝鮮の情報を安倍晋三首相から直接聞いているのだろう。安倍首相との夕食時に入ってきたミサイル発射を受けて共同で記者会見を開いたことをみても、北朝鮮の傍若無人ぶりにかなり憤っているはずだ。
また、トランプ大統領は、国防費を10%程度増額することを表明している。増額された国防費はホルムズ海峡や南シナ海などでの支出に充てられるだろうが、トランプ氏は「衰えた米軍を再建する」とも述べている。こうした意味において、朝鮮半島の安定化においても、米軍のプレゼンスを高くするつもりだろう。
加えて、マレーシアで起きた正恩氏の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏殺害事件について、北朝鮮が国家ぐるみで行った疑いが強まり、朝鮮半島は緊迫度を増している。国際会議の場でも、韓国側が「北朝鮮による犯行」と断言すれば、北朝鮮側は「韓国による政治利用、プロパガンダだ」と激しく応酬している。
正恩体制は、政権当初から挑発姿勢であったために、いまさら後には引けなくなっている。米韓軍事演習に対し、「超強硬な対応措置で立ち向かう」と反発する談話を発表しており、2カ月に及ぶ軍事演習中にも、核実験を含めた挑発行為に及ぶ可能性はかなり高いといわざるを得ない。
そして6日、北朝鮮はミサイル発射を行ってしまった。米韓は軍事演習中なので、そのまま軍事的な対抗措置に入り、事態がエスカレートする可能性もあり、予断を許さない。
ここ2カ月間の米韓軍事演習中には、危険な要素が至るところに転がっている。
軍事演習の場所は機密なので非公表であるが、仮に米原子力空母が朝鮮半島西側の黄海に入ることなれば、中国もすぐに反応して緊張感が走るだろう。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)